イベント情報
第108回ニューフロンティア材料部会例会
くらしを豊かにする香りの機能
―香料・精油の生理作用の解明とその有効利用の事例―
ご 案 内
お香を焚いてリラックスをする、食べ物の香りを嗅いで食欲がわくなど、匂いが私達の精神に様々な働きかけをすることは日常的に経験しています。このような精神的な作用だけでなく、近年では、匂いの原因である香料や精油の成分に様々な生理的機能があることが科学的に解明されており、それらを用いた各種化成品などが開発されています。
今回の講演会では、私達のくらしに役立つ香りとその機能について様々なアプローチで研究、開発に携わっておられる研究者の方々に、その研究についてご紹介いただきます。話題提供では、匂いやその元となる香料、精油、香辛料などの分析やその生理作用の評価についてご紹介いただきます。企業よりの新技術紹介では、私達の身近な商品に利用されている香りと、その機能についてご紹介いただきます。くらしに関わる様々な化成品での香りの機能など、身近で興味深い話題をそろえましたので、多くの皆様にご興味を持っていただける内容になっております。多数の皆様のご参加をお待ちしております。
事業名 | 第108回ニューフロンティア材料部会例会 |
開催日 | 2019年7月31日(水) 13:00より |
場 所 | (地独)大阪産業技術研究所森之宮センター 3階 大講堂 |
定 員 | 100名(申込先着順) |
参加費 | 10,800円(当日受付にていただきます) |
主 催 | (一社)大阪工研協会 |
後 援 | (地独)大阪産業技術研究所 |
パンフレット | 【PDF】第108回ニューフロンティア材料部会例会 |
プログラム
◎ 話題提供
1.“健康長寿アロマ®”製品の開発研究 -香り分子のヒト体内動態ニューフロンティア- (13:00~14:10)
(スピーカー) 奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 客員教授 宮 澤 三 雄 氏
(コーディネーター) ㈱大阪ソーダ 岩 佐 成 人 氏
この地球上での香り分子はいずれも揮発性分子であり、ヒトは嗅覚細胞で香り分子を感覚分子としてとらえている。食品や飲料製品のように経口投与される分子は、ヒトの体温での揮発性分子を香り分子として感じている。この場合の揮発性分子の大半は、消化器官への移動と吸収の後、血中に出現している。経皮吸収では生活空間の香り分子や香粧品、洗剤製品等の使用によって表皮から血中に導入されていると言える。また、呼吸による導入では、大気中の香り分子を無意識に肺から血中に導いていると言える。本講では、香り分子、特に植物由来のモノテルペノイドのヒト体内動態研究から見えてくる健康長寿アロマ®分子の開発研究の一端を紹介する。
2.疾患予防と食の色彩・香り (14:10~15:20)
(スピーカー) 奈良女子大学 生活環境学部 食物栄養学科 教授 松 田 覚 氏
(コーディネーター) 荒川化学工業㈱ 稲 波 正 也 氏
高齢化社会を健康面で脅かしているのが、最新の医学・薬学でも治療困難な慢性疾患の蔓延である。特に、心筋梗塞や糖尿病そして認知症などを気がかりに思う人は多い。
従って、これら疾患の予防や進行阻止につながる対策が望まれる。分子生物学的研究成果は、食の色彩や香りの成分が場合によって有効であり、疾患予防につながることを示唆している。
◎ 新技術・新製品紹介
① 香料の機能性へのアプローチ (15:30~15:55)
大洋香料㈱ 研究所 香粧品開発・分析研究部 田 中 康 雄 氏
精油や香気成分は古くから防腐や矯臭の目的で使用されてきている。香料の産業上の利用として抗菌作用に着目し、精油や香辛料抽出物の抗菌性化合物を特定すると共に、揮発性低分子化合物の抗菌活性相関を明らかにした。一方で最終商品を想定した実際の効果と検討の過程で問題となった課題について紹介する。
② 乳化技術を応用した食品香料の開発 (15:55~16:20)
三栄源エフ・エフ・アイ㈱ 第二事業部 松 倉 琢 磨 氏
食の多様化はますます進むと考えられ、香料は、食品の美味しさを作り出す上で欠かせない存在です。弊社では、様々な形態の食品香料を取り揃えており、お客様のご要望に沿った香料開発を行っている。今回は、その中の乳化技術を応用した食品香料を元に、美味しさへのアプローチについて紹介する。
③ 「香りがホルモン分泌に与える影響」に関する研究 (16:20~16:45)
日本メナード化粧品㈱ 商品企画開発部門 開発研究部 武 藤 仁 志 氏
化粧品やホームユース製品の開発において、「香り」で商品の付加価値を高めるため、様々な研究が行われている。香りがホルモン分泌に与える影響に関する弊社の研究例として「香りによる女性ホルモンの分泌促進効果」や、「幹細胞を活性化するホルモンに与える香りの作用」に関して紹介する。
④ においを利用した害虫防除製剤の開発 (16:45~17:10)
アース製薬㈱ 研究開発本部 菅 野 夏 基 氏
私達の生活空間には様々な害虫が存在し、不快感や衛生環境の悪化を及ぼす。害虫を速効的に防除する目的で、化学殺虫成分を用いたエアゾール剤等が一般的に使われている。一方、環境負荷の少ない製剤として、においによって害虫を誘引または忌避させることで防除する毒餌剤や忌避剤が注目されている。このような背景のもと弊社では、においを利用して害虫を防除する製剤を検討したので、その開発事例について紹介する。
申込要領
定 員 100名(申込先着順)
参加費 10,800円(当日受付にていただきます)
申込先 〒536-8553 大阪市城東区森之宮1-6-50 (地独) 大阪産業技術研究所森之宮センター内
お問い合せ先 一般社団法人大阪工研協会宛 TEL(06)6962-5307 FAX(06)6963-2414
E-mail: info@osakaira.com https://www.osakaira.com
◎参加ご希望の方は下記申込書にて2019年7月19日(金)までにお申し込み下さい。
◎WEB(イベント情報)からの申込みも可能です。