大阪工研協会について

会長あいさつ

 大阪工研協会は、1926年(大正15年)7月に大阪における工業界の進歩発展と科学知識の普及を図るため、「大阪工業研究協会」の名称で(地独)大阪産業技術研究所森之宮センター(旧大阪市立工業研究所)の関連団体として発足しました。2016年には創立90周年を迎え、会員の皆さまをはじめ関係諸機関のこれまでのご指導ご鞭撻に感謝いたしますとともに、次の100周年に向けて心新たに挑戦していくことを誓いました。
 本協会は森之宮センターの研究員の方々に運営の企画等ご協力いただき、会員相互の情報交換・交流の場として皆さま方のご要望にお応えするために活動しております。企業の技術者育成のための研修会、最新の分析機器の紹介を兼ねた勉強会を定期的に開催しております。月刊誌「科学と工業」は1926年8月に創刊し、時代を先取る最新情報や研究成果の発表の場として好評を博しております。さらに工場見学会や新春講演・交流会など盛りだくさんの事業を開催しております。
 これまで、日本経済においては高度成長期の発展とオイルショック、バブル崩壊による減速、ITバブルやリーマンショック、その後の景気回復など世界情勢の大きなうねりがありました。このような状況のもと、設立当初の地場産業の発展・振興に貢献するという本協会スピリッツが微塵も揺らぎのない軌跡として今日まで継承されている事実は、会員の皆さま方のご協力のたまものです。
 「経営学」をひもときますと、科学の進歩はいかにイノベーションを起こすか。真のイノベーションを追求すること。イノベーションとは「既にある知」と「つながっていない他の知」との組み合わせであると説いています。このイノベーションは「知の探索」と「知の深化」があり、前者はすなわち可能なかぎり知り得ない情報を集め引き出しを多く持つことであり、後者は知を徹底的に極めることで、この両者が重要であると説いています。すなわち会員の皆さまが本協会をフルにご活用いただくことで、「知の探索」と「知の深化」の両面をバランスよく手に入れることができます。
 皆さまのさらなるご支援を賜り、本協会も次の100周年、150周年に向けて益々発展しその成果が皆さまのお役に立てるように努めてまいります。

一般社団法人大阪工研協会
会 長奥野 和義