イベント情報
第114回ニューフロンティア材料部会例会
食糧危機を克服する新規素材への挑戦
―培養肉、代替食品などの最新技術とイノベーション事例―
ご 案 内
地球の持続可能性、畜産業の環境負荷、動物愛護の意識の高まりなどの流れの一方で、世界人口の増加や国際情勢の緊迫化に伴う食糧危機の問題が差し迫っています。近年、肉消費の増大による「タンパク質危機」の到来が危惧されており、培養肉、代替肉、昆虫食など、動物資源に依
存しない代替食品への期待は大きくなっています。特に、植物性由来原料から製造する代替肉の市場は、既に米国やEU で拡大しており、我が国でも成長が見込まれています。今回、代替食品開発へのアプローチとして、培養肉の高度化について大阪大学の松崎先生に、また食品用3D プリンターを用いる介護食の造形について山形大学の古川先生にご講演いただきます。また新技術紹介では、現在市場が広がってきている植物素材を利用した代替食品の開発についてフジッコ、グリコ栄養食品、ミヨシ油脂の各社に、開発が期待されている培養肉の各種評価法等について島津製作所に、ご紹介をいただきます。人類の将来に関わる食糧問題に対する様々な取り組みの紹介となりますので、多数の皆様のご参加をお待ちしております。なお講演終了後の情報交換会は新型コロナウイルス感染拡大防止のため今回も中止といたしますが、講師の方々との名刺交換のための時間を設定させていただく予定です。会の実施に際しましては引き続き新型コロナウイルス感染拡大防止に取り組みますので、ご協力をお願いいたします。
事業名 | 第114回ニューフロンティア材料部会例会 |
開催日 | 2023年3月7日(火) 13:00より |
場 所 | KKRホテル大阪 |
定 員 | 80名(申込先着順) コロナ禍対策のため、参加者人数は厳守いたします。 |
参加費 | 12,000円(消費税を含む。当日受付にていただきます) |
主 催 | (一社)大阪工研協会、ニューフロンティア材料部会 |
後 援 | (地独)大阪産業技術研究所 |
パンフレット | 【PDF】第114回ニューフロンティア材料部会例会 |
プログラム
◎ 話題提供
1.高性能な生分解性バイオマスプラスチックの創製と海洋分解性評価 (13:00~14:10)
(スピーカー) 東京大学 大学院農学生命科学研究科 教授 岩 田 忠 久 氏
(コーディネーター) 京都工芸繊維大学 麻 生 祐 司 氏
生分解性脂肪族ポリエステル、高分子多糖類エステル誘導体などを用いた高性能な実部材への成形加工技術の開発、大型放射光を用いた構造と物性との相関解明、分解酵素を用いた生分解性速度の制御機構の解明、生分解開始スイッチ機能の付与、海洋分解性評価など、一連の生分解性バイオマスプラスチックに関する当研究室の研究成果を紹介する。
2.バイオプラスチックの開発によるグリーントランスフォーメーションヘの貢献 (14:10~15:20)
(スピーカー) 三菱ケミカル㈱ グリーントランスフォーメーション推進本部 政策渉外部 部長付
佐 野 浩 氏
(コーディネーター) 同志社大学 古 賀 智 之 氏
素材が果たすべき役割の継承だけでなく、より高い機能を発揮できるバイオプラスチックは、経済と環境の好循環をつくり出しつつカーボンニュートラルヘ社会を導くグリーントランスフオーメーション(GX)の一つの要素である。バイオマスプラスチック、生分解性プラスチックそれぞれのGX への貢献と開発について紹介する。
◎ 新技術・新製品紹介
① 培養肉の生産とその評価例 (15:30~16:00)
㈱島津製作所 執行役員 分析計測事業部 冨 田 眞 巳 氏
今後30 年間で20 億人の増加が予測される人口に対して、動物タンパクの不足も予測されている中、家畜は糞などによる環境汚染なども問題視されており、代替肉への期待が高まっている。当社はその解決案の一つとされる培養肉について、大阪大学と協働で自動生産するプロジェクトに取り組んでおり、その概要について紹介する。
② 小麦たん白を活用した植物性代替肉素材のご紹介 (16:00~16:30)
グリコ栄養食品㈱ 素材技術開発センター チーフ 廣 瀬 太 洋 氏
近年、日本でも注目が集まっている植物性代替肉ですが、風味や食感など「おいしさ」にはまだまだ課題が残っていると考えています。今回は、植物性代替肉の市場動向及び弊社の小麦由来の植物性代替肉素材を用いた、畜産・水産原料代替食品における、おいしさへの科学的なアプローチについてご紹介します。
③ 動物性油脂のおいしさをプラントベースで創り出す「botanova」のご紹介 (16:30~17:00)
ミヨシ油脂㈱ 食品本部 魚 住 圭 佑 氏
プラントベース食品への注目が高まっていますが、風味の点ではまだまだ向上していく余地があります。「botanova(ボタノバ)」はプラントベース食品の風味を油脂からアプローチした製品ブランドです。動物性原料を使わずに、動物性油脂を使ったようなおいしさを付与することができる「botanova」製品の特長についてご紹介いたします。
④ 新しい大豆加工食品「ダイズライスⓇ」 (17:00~17:30)
フジッコ㈱ 上席執行役員 イノベーションセンター 丸 山 健太郎 氏
近年、ウェルネス向上や健康年齢延伸のための高タンパク質食品や、運動不足や生活習慣病リスクに対応する低糖質食品のニーズが高まっている。一方、地球環境に配慮した植物性食品(Plant-Based Food)も世界的な潮流となっている。フジッコでは「おまめさん」始め、大豆を原料とした様々な商品を開発・販売してきたが、上記の様な新たな需要に対する新提案として、昨年3 月に発売した大豆加工食品「ダイズライス」を紹介する。
申込要領
定 員 100名(申込先着順)
参 加 費 16,000円(消費税を含む。当日受付にていただきます)
申 込 先 〒536-8553 大阪市城東区森之宮1-6-50 (地独) 大阪産業技術研究所森之宮センター内
お問い合せ先 一般社団法人大阪工研協会宛 TEL(06)6962-5307 FAX(06)6963-2414
E-mail: info@osakaira.com https://osakaira.com
◎参加ご希望の方は申込書にて2023年5月6日(月)までにお申し込み下さい。
◎WEB(イベント情報)からの申込みも可能です。