イベント情報
初心者のためのバイオ実習セミナー
-微生物取扱いと検査・試験の基本操作-
微生物は身の回りに広く存在しています。これらの微生物は、抗生物質などの発酵生産、酒・味噌などの醸造、排水処理、乳酸菌によるプロバイオティクスなどでヒトに役立っている反面、食中毒や感染症、疾病の増悪化に関与してヒトにとって有害となったり、工業製品の品質劣化を招いたりします。微生物被害への対策や、微生物対策を付加価値とする製品(抗菌製品等)の開発などに取り組むには、衛生検査や微生物試験が不可欠です。そして微生物検査や試験を適切に実施するためには、微生物を正しく取り扱い、制御する技術を習得しておくことが重要です。
そこで、初めて微生物を取り扱う技術者に向けて、製造、開発、品質管理などに必要な微生物の取り扱い、抗ウイルス性簡易評価に有用なバクテリオファージの取り扱い、微生物検査や抗菌力試験、バイオフィルムの検出、PCRを用いた微生物の迅速検出に関する、基礎的な知識と技術の習得を目的としたセミナーを企画いたしました。本セミナーでは、(地独)大阪産業技術研究所の研究員が、試験の原理と実験手法、留意点などをわかりやすく解説し、実習を実施いたします。
なお、本セミナーでは実験や試験の実施から結果の判定や評価まで、一連の過程を実際に体験していただけるよう週末をはさんだ日程を組んでおります。
研究開発や品質管理に携わっておられる方、微生物制御に興味をお持ちの方、これから微生物関連業務を予定されている方、新人技術者の方など、是非この機会にご受講下さいますようご案内申し上げます。
事業名 | 初心者のためのバイオ実習セミナー |
開催日 | 基本コース1:2023年6月29日(木)、7月3日(月)
基本コース2:2023年6月30日(金)、7月3日(月) 応用コ ー ス:2023年6月29日(木)、30日(金)、7月3日(月) 2日間または3日間 |
場所 | (地独)大阪産業技術研究所 森之宮センター |
主催 | (一社)大阪工研協会 |
後援 | (地独)大阪産業技術研究所 |
協賛 | 産技連ライフサイエンス部会、(公社)日本食品科学工学会、(公社)日本生物工学会、(公社)高分子学会 関西支部、
繊維加工技術研究会、バイオ産業研究会 |
パンフレット | 【PDF】バイオ実習セミナー |
- スケジュール -
6月29日(木) | 6月30日(金) | 7月3日(月) | |
基本コース1 |
9:15-9:20 |
9:30-12:00 13:15-15:45 16:00-16:30 質疑応答 |
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基本コース2 実習A+B~E (定員8名) |
9:15-9:20 9:30-12:30 13:30-16:30 |
9:30-12:00 13:15-15:45 16:00-16:30 質疑応答 |
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応用コース 実習B~Eから |
13:20-13:25 13:30-16:30 |
13:30-16:30 選択2 B~E 実習 |
9:30-12:00 13:15-15:45 16:00-16:30 質疑応答 |
基本コースはAと、B~Eの4項目の中から選択した1項目を(2日間)、応用コースは、B~Eの4項目の中から選択した
2項目を受講いただきます(3日間)。裏面の申込書に、ご希望のコースと項目をご記入下さい。
(注)コースと実習項目の選択希望は先着順、定員で募集を締め切りますので、早めのお申し込みをお願いいたします。
応用コースの実習受講順番は主催者にお任せください。
- 実習内容 -
実習A 基礎的な微生物の取り扱い(未経験者対象、定員: 1 回 8 名)
大阪産業技術研究所 永尾寿浩,畠中芳郎,渡辺 嘉,山内朝夫
初めて微生物を取り扱う方を対象に、微生物の取り扱いに必要な基礎知識と、実際の作業を行うにあたっての技術的配慮について概説し、実習を通してこれらの事項の習得を目指します。微生物試験、検査だけではなく、広く微生物の利用や性質の改変を目指す際にも役立つ内容とします。無菌操作、植菌方法(細菌、カビ)、微生物の単離、生菌数測定(菌液の希釈と平板への塗抹、濁度測定)、継代方法、顕微鏡による微生物の観察などの実習を行います。
実習B 微生物検査の基礎(定員: 1 回 4 名)
大阪産業技術研究所 山中勇人,吉井未貴
食品、化粧品、医薬品をはじめとした身の回りの製品の安全性が強く求められています。本講では、これらの製品の微生物管理に焦点を絞り、製造工程などにおける自主検査に必要となる微生物検査法のうち基本的な方法について概説します。また、食品を題材として衛生指標菌の検査(一般生菌数や大腸菌群など)、食中毒起因菌(黄色ブドウ球菌)の検査、およびATP 法などの簡易迅速検査法の実習を行います。
(注)本実習ではバイオセーフティーレベル2の微生物を一時的に取扱いますので、白衣や作業上着などの持参をお願いします(月曜日のみ)。
実習C 抗菌力試験(定員: 1回 6名)
大阪産業技術研究所 森芳邦彦,桐生高明
微生物の増殖を防ぎ、健康で衛生的な生活を送るための方法のひとつに抗菌・防かび加工があり、現在、これらの加工を施した日用品や衣類などが多く出回っています。これら製品の性能評価方法として、種々の抗菌・防かびに関する試験がJIS 規格などに規定されています。本講では、抗菌試験の一例として JIS Z2801 抗菌性試験:フィルム密着法の実習(試験菌の調製、試料への接種、生菌数測定)を行い、またその他の抗菌試験方法について概説します。また、防かび試験についてはJIS Z2911 かび抵抗性試験の実習を行います。
(注)本実習ではバイオセーフティーレベル2の微生物を一時的に取扱いますので、白衣や作業上着などの持参をお願いします。
実習D qPCR法によるバイオフィルム中の微生物の迅速検出(定員: 1回 4名)
大阪産業技術研究所 田中重光,駒 大輔
バイオフィルムは物の表面に付着した微生物の集合体であり、院内感染や食中毒、配管の腐食・閉塞などの原因となります。そのため、微生物検査における原因菌の迅速な検出と効果的なバイオフィルム防除剤の開発が望まれています。本講では、黄色ブドウ球菌等が形成するバイオフィルムを材料として、リアルタイムPCR を用いた迅速検出と基礎的なバイオフィルム測定法について実習します。
(注)本実習ではバイオセーフティーレベル2の微生物を一時的に取扱いますので、白衣や作業上着などの持参をお願いします。
実習E 生物試料(微生物・食品)測定の基礎(定員: 1 回 4 名)
大阪産業技術研究所 大橋博之,大本貴士
バイオ分野における化合物の検出や定量では、比色法や高速液体クロマトグラフ
(HPLC)による分離分析手法が汎用されます。微生物や食品の試料は多様な成分の混合物であり、測定手法の選択や、適切な前処理の実施が分析成功のカギとなります。そこで本講では、アミノ酸の比色・HPLC 分析を題材とし、生物試料取り扱いの初心者が、生物試料の分析法(前処理、定性・定量分析)を理解することを目標に実習を行います。
申込要領
◎受 講 費
大阪工研協会会員 45,100円
協賛団体会員 45,100円
一般 58,300円
(テキスト、消費税を含む)
◎定 員
各項目に記載:申込先着順・各項目所定の定員になり次第締め切ります。
◎申込締切日
2023年6月19日(月)
◎申 込 方 法
受講申込書に受講費を添えて次へお申し込み下さい。
WEB(イベント情報)からの申込みも可能です。
〒536-8553 大阪市城東区森之宮1-6-50
(地独)大阪産業技術研究所 森之宮センター内
大阪工研協会 講習会事務局 TEL 06-6962-5307 FAX 06-6963-2414
E-mail:info@osakaira.com
https://osakaira.com
◎送 金 方 法
現金書留または銀行振込
(三菱UFJ銀行今里北支店 普通預金 口座0979828「大阪工研協会講習会事務局」名義)をご利用下さい。
◎受 講 券
受講費払込みと同時に発行いたします。
お申し込みいただいたお名前等の個人情報は、受講確認および今後の講習会ご案内以外の目的には使用いたしません。