イベント情報
第115回ニューフロンティア材料部会例会
持続可能な社会を実現するためのプラスチック
ご 案 内
プラスチックごみによる海洋汚染、プラスチックの製造過程やごみとして焼却される際に発生する二酸化炭素による地球温暖化など、プラスチックによる環境への影響が社会問題となっています。その問題解決のためにさまざまな研究開発が行われており、使用後は自然界に存在する微生物などの働きで最終的に水と二酸化炭素に分解されて自然界へと循環する「生分解性プラスチック」と、植物などの再生可能なバイオマス資源を原料とする「バイオマスプラスチック」が注目を集めています。今回の例会では、バイオマス資源を原料とする生分解性バイオマスプラスチックについて東京大学の岩田忠久先生に、企業の立場から持続可能な社会実現のためのバイオプラスチックについて三菱ケミカル株式会社の佐野浩様にご講演いただくとともに、企業研究者に最先端の素材開発についてご紹介いただきます。また、参加者相互の情報交換と交流を深めていただくことを目的としまして、講演終了後に講師の方々を囲む交流会を設定しております。多数の方々のご参加をお待ちしています。
事業名 | 第115回ニューフロンティア材料部会例会 |
開催日 | 2023年11月15日(火) 13:00より |
場 所 | KKRホテル大阪(大阪市中央区馬場町2番24 号) |
定 員 | 100名(申込先着順) |
参加費 | 16,000円(消費税を含む。当日受付にていただきます) |
主 催 | (一社)大阪工研協会、ニューフロンティア材料部会 |
後 援 | (地独)大阪産業技術研究所 |
パンフレット | 【PDF】第115回ニューフロンティア材料部会例会 |
プログラム
◎ 話題提供
1.高性能な生分解性バイオマスプラスチックの創製と海洋分解性評価 (13:00~14:10)
(スピーカー) 東京大学 大学院農学生命科学研究科 教授 岩 田 忠 久 氏
(コーディネーター) 京都工芸繊維大学 麻 生 祐 司 氏
生分解性脂肪族ポリエステル、高分子多糖類エステル誘導体などを用いた高性能な実部材への成形加工技術の開発、大型放射光を用いた構造と物性との相関解明、分解酵素を用いた生分解性速度の制御機構の解明、生分解開始スイッチ機能の付与、海洋分解性評価など、一連の生分解性バイオマスプラスチックに関する当研究室の研究成果を紹介する。
2.バイオプラスチックの開発によるグリーントランスフォーメーションヘの貢献 (14:10~15:20)
(スピーカー) 三菱ケミカル㈱ グリーントランスフォーメーション推進本部 政策渉外部 部長付 佐 野 浩 氏
(コーディネーター) 同志社大学 古 賀 智 之 氏
素材が果たすべき役割の継承だけでなく、より高い機能を発揮できるバイオプラスチックは、経済と環境の好循環をつくり出しつつカーボンニュートラルヘ社会を導くグリーントランスフオーメーション(GX)の一つの要素である。バイオマスプラスチック、生分解性プラスチックそれぞれのGX への貢献と開発について紹介する。
◎ 新技術・新製品紹介
① バイオマスから始まる新産学連携と新たな素材開発 (15:30~16:00)
㈱ダイセル バイオマスイノベーションセンター 金沢大学 特任教授 新 井 隆 氏
㈱ダイセルは、中期戦略においてバイオマスバリューチェーンにおける持続可能な未来社会の実現を目指している。このために金沢大学と共同で「バイオマス・グリーンイノベーションセンター(総工費約30 億円、2022 年秋竣工)」プロジェクトを立ち上げた。当日は、これらの取り組みを紹介しながら、新たな開発案件を紹介する。
② アルミニウム系ポリエステル重合触媒による資源循環への貢献 (16:00~16:30)
東洋紡㈱ 総合研究所 コーポレート研究所 佐 藤 万 紀 氏
近年、プラスチックの資源循環技術が強く求められており、PET ボトルリサイクルはその先駆的な役割を担っている。我々が開発したアルミニウム系触媒は、熱による分子量低下、着色等の劣化が少ない高品位なPET 樹脂を与える。繰り返し熱履歴を受けるメカニカルリサイクル条件下でのアルミニウム系触媒PET 樹脂の特長を紹介する。
③ バイオマス由来樹脂原料を始めとした開発製品の紹介 (16:30~17:00)
本州化学工業㈱ 総合研究所 新製品創出グループ 溝 口 隼 氏
当社は1914 年創業以来、フェノール誘導品の合成技術を駆使し、特徴あるフアインケミカル製品をビタミンE 原料、酸化防止剤原料、樹脂原料、電子材料向けに創出・提供している。持続可能な社会実現に向けバイオマス材料の開発が活発であるなか、今回は当社で開発しているバイオマス由来の樹脂原料やその他開発製品について紹介する。
④ バイオマスアクリレートおよび関連材料の開発 (17:00~17:30)
大阪有機化学工業㈱ 事業開発室 先進技術研究所 赤 石 良 一 氏
当社では、環境に配慮した無溶媒型UV 硬化モノマーを30 年以上製造・販売し、数年前にバイオマス由来原料を使用したアクリレートをシリーズ化した。また、自然界における接着システムを模倣し、バイオマスから誘導可能なカテコール類によるモノマー開発を現在進めており、これらバイオマスアクリレートおよび関連材料について紹介する。
交流会 ~話題と人の輪を広げるために~
申込要領
定 員 100名(申込先着順)
参 加 費 16,000円(消費税を含む。当日受付にていただきます)
申 込 先 〒536-8553 大阪市城東区森之宮1-6-50 (地独) 大阪産業技術研究所森之宮センター内
お問い合せ先 一般社団法人大阪工研協会宛 TEL(06)6962-5307 FAX(06)6963-2414
E-mail: info@osakaira.com https://osakaira.com
◎参加ご希望の方は申込書にて2023年11月6日(月)までにお申し込み下さい。
◎WEB(イベント情報)からの申込みも可能です。