イベント情報
初心者のためのバイオ実習セミナー
-微生物取扱いと検査・試験の基本操作-
微生物は身の回りに広く存在しています。これらの微生物には、抗生物質などの生産、酒・味噌などの醸造、排水処理、プロバイオティクスなどでヒトに役立つものがいる反面、食中毒や感染症、疾病の増悪化に関与しヒトにとって有害となったり、工業製品の品質劣化を招いたりします。微生物被害への対策や、微生物対策を付加価値とする製品(抗菌製品等)の開発などに取り組むには、衛生検査や微生物試験が不可欠です。そして、これらを適切に実施するためには、微生物を正しく取り扱い、制御する技術の習得が重要です。
そこで、初めて微生物を取り扱う技術者に向けて、製造、開発、品質管理などに必要な微生物の取り扱い、微生物検査や抗菌力試験、バイオフィルムの検出、PCRを用いた微生物の迅速検出、生物試料の分析に関する、基礎的な知識と技術の習得を目的としたセミナーを企画いたしました。本セミナーでは、(地独)大阪産業技術研究所の研究員が、実験手法や試験の原理、留意点などをわかりやすく解説し、実習を実施いたします。
なお、本セミナーでは実験や試験の実施から結果の判定や評価まで、一連の過程を実際に体験していただけるよう週末をはさんだ日程を組んでおります。
研究開発や品質管理に携わっておられる方、微生物制御に興味をお持ちの方、これから微生物関連業務を予定されている方、新人技術者の方など、是非この機会にご受講下さいますようご案内申し上げます。
事業名 | 初心者のためのバイオ実習セミナー |
開催日 | 基本コース1:2024年6月27日(木)、7月1日(月)
基本コース2:2024年6月28日(金)、7月1日(月) 応用コ ー ス:2024年6月27日(木)、28日(金)、7月1日(月) 2日間または3日間 |
場所 | (地独)大阪産業技術研究所 森之宮センター |
主催 | (一社)大阪工研協会 |
後援 | (地独)大阪産業技術研究所 |
協賛 | 産技連ライフサイエンス部会、(公社)日本食品科学工学会、(公社)日本生物工学会、(公社)高分子学会 関西支部、
繊維加工技術研究会、バイオ産業研究会 |
パンフレット | 【PDF】バイオ実習セミナー |
- スケジュール -
6月27日(木) | 6月28日(金) | 7月1日(月) | |
基本コース1 |
9:15-9:30 |
9:30-12:00 13:15-15:45
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基本コース2 Aは必修、B-E |
9:15-9:30 9:30-12:30 13:30-16:30 |
9:30-12:00 13:15-15:45
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応用コース 選択B-Eから |
13:20-13:25 13:30-16:30 |
13:30-16:30 選択2(前半) |
9:30-12:00 13:15-15:45
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基礎コースは実習A及び選択 B-E4項目の中から選択した1項目を(2日間)、応用コースは、選択 B-Eの4項目の中から選択した2項目を受講いただきます(3日間)。裏面の申込書に、ご希望のコースと項目をご記入下さい。(注)コースと実習項目の選択希望は先着順、定員で募集を締め切りますので、早めのお申し込みをお願いいたします。応用コースの実習受講順番は主催者にお任せください。
- 実習内容 -
実習A 基礎的な微生物の取り扱い(未経験者対象、定員: 1 回 8 名)
大阪産業技術研究所 永尾寿浩,畠中芳郎,渡辺 嘉,山内朝夫
初めて微生物を取り扱う方を対象に、必要な基礎知識(微生物の分類や操作法など)について講義します。さらに、微生物を生育させる培地の作成、植菌や継代と培養(大腸菌、酵母、実習C で用いるカビ)、複数の乳酸菌が混じった食品を題材とした微生物の単離、菌数測定(濁度と生菌数)、電子顕微鏡観察など、微生物の取り扱いに関する基礎的な実習を行います。また、本実習により、微生物の種類によって操作法や結果が異なることへの理解を深めて頂きたいと思っています。
(注)実習Aの受講を希望する場合は、必ず基礎コースを選択してください。
選択B 微生物検査の基礎(定員: 1 回 4 名)
大阪産業技術研究所 山中勇人,吉井未貴
食品、化粧品、医薬品をはじめとした身の回りの製品の安全性が強く求められています。本講では、これらの製品の微生物管理に焦点を絞り、製造工程などにおける自主検査に必要となる微生物検査法のうち基本的な方法について概説するとともに、主に食品
を題材として実習を行います。
実習項目:衛生指標菌検査(一般生菌数、大腸菌群)、簡易迅速検査法(合成酵素基質培地など)、食中毒起因菌検査(黄色ブドウ球菌など)
(注)本実習ではバイオセーフティーレベル2の微生物を一時的に取扱いますので、白衣や作業上着などの持参をお願いします(月曜日のみ)。
選択C 抗菌力試験(定員: 1回 7名)
大阪産業技術研究所 森芳邦彦,桐生高明,龍岡博亮
微生物の増殖を防ぎ、健康で衛生的な生活を送るための方法のひとつに抗菌・防かび加工があり、現在、これらの加工を施した日用品や衣類などが多く出回っています。これら製品の性能評価方法として、種々の抗菌・防かびに関する試験がJIS 規格などに規定されています。本講では、抗菌試験の一例として JIS Z2801 抗菌性試験:フィルム密着法の実習(試験菌の調製、試料への接種、生菌数測定)を行い、またその他の抗菌試験方法について概説します。また、防かび試験についてはJIS Z2911 かび抵抗性試験の実習を行います。
(注)本実習ではバイオセーフティーレベル2の微生物を一時的に取扱いますので、白衣や作業上着などの持参をお願いします。
実習D qPCR法によるバイオフィルム中の微生物の迅速検出(定員: 1回 6名)
大阪産業技術研究所 駒 大輔,田中重光
バイオフィルムは物の表面に付着した微生物の集合体であり、院内感染や食中毒、配管の腐食・閉塞などの原因となります。そのため、微生物検査における原因菌の迅速な検出と効果的なバイオフィルム防除剤の開発が望まれています。本講では、黄色ブドウ球菌等が形成するバイオフィルムを材料として、リアルタイムPCR を用いた迅速検出と基礎的なバイオフィルム測定法について実習します。
選択E 生物試料(微生物・食品)測定の基礎(定員: 1 回 4 名)
大阪産業技術研究所 大橋博之,大本貴士
バイオ分野における化合物の検出や定量では、比色/酵素法や高速液体クロマトグラフ(HPLC)による分析手法が汎用されます。微生物や食品の試料は多様な化合物の混合物であり、測定手法の選択や前処理、適切な実験計画が分析成功のカギとなります。本講ではアミノ酸の機器分析を題材とし、生物試料の前処理やHPLC 分析、分析方法の評価を実習します。本コースでは、生物試料の成分分析法(前処理、定性・定量分析)を理解し、生物試料分析メソッドの設計・評価スキル習得を目標とします。
申込要領
◎受 講 費
大阪工研協会会員 45,100円
協賛団体会員 45,100円
一般 58,300円
(テキスト、消費税を含む)
◎定 員
各項目に記載:申込先着順・各項目所定の定員になり次第締め切ります。
◎申込締切日
2024年6月17日(月)
◎申 込 方 法
受講申込書に受講費を添えて次へお申し込み下さい。
WEB(イベント情報)からの申込みも可能です。
〒536-8553 大阪市城東区森之宮1-6-50
(地独)大阪産業技術研究所 森之宮センター内
大阪工研協会 講習会事務局 TEL 06-6962-5307 FAX 06-6963-2414
E-mail:info@osakaira.com
https://osakaira.com
◎送 金 方 法
現金書留または銀行振込
(三菱UFJ銀行今里北支店 普通預金 口座0979828「大阪工研協会講習会事務局」名義)をご利用下さい。
◎受 講 券
受講費払込みと同時に発行いたします。
お申し込みいただいたお名前等の個人情報は、受講確認および今後の講習会ご案内以外の目的には使用いたしません。