イベント情報
第109回ニューフロンティア材料部会例会
パワーエレクトロニクスの新時代を切り拓く熱マネージメント技術
―熱電変換・伝熱・蓄熱・断熱・耐熱・発熱を実現する新素材開発―
ご 案 内
デバイスの超小型化・超精密化が加速する現代社会において,パワーモジュールの熱制御は,より高性能な製品の設計には不可避の問題です。また一方で熱を電気に変える熱電変換材料は,これまでの熱制御の概念を大きく変える材料として多くの研究成果が挙げられつつあります。今回の講演会では,これらをはじめとするさまざまな熱マネージメント技術に焦点を当てて,多方面にわたる話題を集めました。話題提供として、われわれの周りの身近な熱からエネルギーを取り出すユニークな熱電変換材料の分野でご活躍されている奈良先端科学技術大学院大学の中村先生にその概念と最新の成果についてご講演いただきます。また、三菱電機㈱の三村先生には、樹脂絶縁材料の熱伝導率を高める技術とその応用についてご講演いただきます。新技術・新製品紹介では、タテホ化学工業㈱からは、低温で蓄熱可能な化学蓄熱剤について、石原産業㈱からは、近赤外反射性能を利用した遮熱顔料について,㈱ADEKAからは、難燃性と熱安定性とを両立する技術について,三菱ケミカル㈱からは発熱性の帯電防止用途向けアクリル繊維についてそれぞれご紹介いただきます。また、参加者相互の情報交換と交流を深めていただくことを目的として、講演終了後に講師の方々を囲む交流会を設定していますので、多数の方々の御参加をお待ちしています。
事業名 | 第109回ニューフロンティア材料部会例会 |
開催日 | 2019年11月29日(金) 13:00より |
場 所 | KKRホテル大阪 |
定 員 | 100名(申込先着順) |
参加費 | 12,000円(消費税を含む。当日受付にていただきます) |
主 催 | (一社)大阪工研協会、ニューフロンティア材料部会 |
後 援 | (地独)大阪産業技術研究所 |
パンフレット | 【PDF】第109回ニューフロンティア材料部会例会 |
プログラム
◎ 話題提供
1.環境エナジーハーベスティングのためのフレキシブル熱電変換材料/デバイス (13:00~14:10)
(スピーカー) 奈良先端科学技術大学院大学 物質創成科学領域 教授 中 村 雅 一 氏
(コーディネーター) 大阪市立大学 教授 堀 邊 英 夫 氏
IoTの末端に位置する孤立電子機器において電力自給は必須課題であり、人体や身の回りの排熱を利用するエナジーハーベスティングデバイスの研究が盛んになってきている。本講演では、熱電変換の基礎やウェアラブル用途などに要求される条件などを概説した上で、我々が狙っている従来概念を超える「やわらかい」熱電材料/素子について、そのコンセプトと最新成果を紹介する。
2.樹脂絶縁材料の高熱伝導化とパワーモジュールへの応用 (14:10~15:20)
(スピーカー) 三菱電機㈱ 先端技術総合研究所 マテリアル技術部 三 村 研 史 氏
(コーディネーター) 大八化学工業㈱ 大 川 隆 史 氏
パワーモジュールなど高放熱が求められる製品向けに高熱伝導の窒化ホウ素(h-BN)による複合材料が用いられる。このh-BNは熱伝導率に異方性を有する。そのため放熱経路に沿って熱を効率よく逃がすためには、h-BN粒子の配向を制御する必要がある。そこでh-BN粒子を凝集させたBN凝集体を配合してBN粒子の配向を制御することによってより高い熱伝導率を持つ複合材料を得た。
◎ 新技術・新製品紹介
① 塩化リチウム添加水酸化マグネシウム系化学蓄熱材CHARGEMAG®PM-1の実用化開発 (15:30~16:00)
タテホ化学工業㈱ 開発本部 大 塚 泰 弘 氏
水酸化マグネシウムは、350℃程度で蓄熱可能であり、安価で安全であることから産業排熱の利用に適した実用材料として期待されている。また、低温域ほど排熱量が多く、より低温での蓄熱ができれば活用の幅が広がる。当社が商品化した、通常より低温で蓄熱可能な化学蓄熱材CHARGEMAG®PM-1の概要と実用上の課題について紹介する。
② 近赤外線反射性能を利用した白/黒色遮熱顔料の提案 (16:00~16:30)
石原産業㈱ 無機化学営業本部 谷 口 雄 亮 氏
都市部におけるヒートアイランド現象は深刻化しており、エネルギー問題と相俟って世界規模での早急な対策が求められている。緩和策の一環として太陽光の近赤外線を吸収しない製品への関心がより高まってきている中、当社では、近赤外線を反射する顔料をラインアップしており、顔料の観点から遮熱性能を発現することを提案する。
③ 難燃性および熱安定性を両立する樹脂用添加剤処方の開発 (16:30~17:00)
㈱ADEKA 樹脂添加剤開発研究所 勝 木 彩 香 氏
酸化防止剤は樹脂の酸化劣化を抑制し、難燃剤は樹脂を燃え難くする添加剤である。難燃化ポリオレフィンの用途の中でも輸送関連や家電筐体では難燃性だけでなく長期の熱安定性も求められる。本発表では当社ノンハロゲン系難燃剤アデカスタブFP-2500Sと酸化防止剤アデカスタブAOシリーズを用いた難燃性と熱安定性を両立する添加剤処方に関して紹介する。
④ 芯鞘複合アクリル繊維『コアブリッド™』 (17:00~17:30)
三菱ケミカル㈱ 繊維素材事業部 小 林 秀 章 氏
三菱ケミカル㈱が製造している芯鞘複合アクリル繊維『コアブリッド™』の製造技術に関する特長と、現在の主用途である帯電防止用途の特性、今後の展望などについて紹介する。
情報交換会 ~話題と人の輪を広げるために~
申込要領
定 員 100名(申込先着順)
参 加 費 12,000円(消費税を含む。当日受付にていただきます)
申 込 先 〒536-8553 大阪市城東区森之宮1-6-50 (地独) 大阪産業技術研究所森之宮センター内
お問い合せ先 一般社団法人大阪工研協会宛 TEL(06)6962-5307 FAX(06)6963-2414
E-mail: info@osakaira.com https://www.osakaira.com
◎参加ご希望の方は下記申込書にて2019年11月20日(水)までにお申し込み下さい。
◎WEB(イベント情報)からの申込みも可能です。