イベント情報
第111回ニューフロンティア材料部会例会
マイクロプラスチックを巡る現状と今後の展望
ご 案 内
マイクロプラスチックは海洋汚染物質として近年注目されるようになり、その影響の調査が進められています。プラスチックに起因する環境汚染の防止は、国際連合がまとめた持続可能な開発目標(SDGs)のうち、「12 つくる責任 つかう責任」「14 海の豊かさを守ろう」の点からも、グローバルに達成すべき課題となったといえるでしょう。プラスチックは、軽くて成形が容易、硬軟が設計可能などの優れた特性を持つ、品質が安定している、安価であるなどの特性から世界中で多く使われて来ました。人類がその恩恵をこれからも享受していくためには、マイクロプラスチックの現状を踏まえての、今後の新しい材料や製品の開発が求められています。今回の例会では、環境中に放出されたプラスチックの挙動、マイクロプラスチックの分析法、生分解評価法のISO 国際標準化動向等について第一線の先生方に話題提供いただきます。新製品・新技術紹介では、さまざまな生分解性プラスチックや、プラスチック容器包装に関する環境対応についてメーカー様からご紹介を頂きます。参加者相互の情報交換のための名刺交換の時間を設定しております。実施に際しては新型コロナウイルス感染症防止に取り組みますので、ご協力をお願いいたします。
事業名 | 第111回ニューフロンティア材料部会例会 |
開催日 | 2021年7月13日(火) 13:00より |
場 所 | KKRホテル大阪 |
定 員 | 60名(申込先着順) コロナ禍対策のため、参加者人数は厳守いたします。 |
参加費 | 12,000円(消費税を含む。当日受付にていただきます) |
主 催 | (一社)大阪工研協会、ニューフロンティア材料部会 |
後 援 | (地独)大阪産業技術研究所 |
パンフレット | 【PDF】第111回ニューフロンティア材料部会例会 |
プログラム
◎ 話題提供
1.都市水循環系におけるマイクロプラスチックの挙動とナノプラスチックへの挑戦 (13:00~14:10)
(スピーカー) 京都大学 地球環境学堂 准教授 田 中 周 平 氏
(コーディネーター) 園田学園女子大学 副学長 中 野 博 文 氏
環境中に放出されたプラスチックはどうなるのか?をテーマに掲げ、6年前からマイクロプラスチックに関する研究を進めている。本報告では、それらの写真を紹介し、目に見えない大きさにまで微小化したプラスチック片が環境中に残存している様子を紹介する。特に琵琶湖を対象とした都市水循環系における挙動に着目し、それらの知見をまとめて紹介するとともに、洗濯排水や路面での劣化に関する研究事例について詳述する。また、さらに微小なナノプラスチック分析についての取り組み状況についても紹介する。
2.マイクロプラスチックやその生分解のISO 国際標準化動向 (14:10~15:20)
(スピーカー) (国研)産業技術研究所 標準化推進センター 標準化オフィサー 国 岡 正 雄 氏
(コーディネーター) レンゴー㈱ 田 嶋 宏 邦 氏
マイクロプラスチックの定義、分析法のISO 国際標準化が始まった。ISO のTC61 専門委員会「プラスチック」とTC146「水質」で審議が始まった。マイクロプラスチック限定ではないが、プラスチックの生分解評価法は、多くの環境中(土壌、コンポスト、メタン発酵液、活性汚泥、海水等)で制定されている。本講演では、これらのISO 標準化動向を説明する。
◎ 新技術・新製品紹介
① カネカ生分解性ポリマーGreen Planet のご紹介 (15:30~16:00)
㈱カネカ Green Planet 推進部 Green Planet Global Planning & Marketing グループ 福 田 竜 司 氏
海洋プラスチックごみ問題への関心の高まる中、生分解性ポリマーへの期待が高まっている。カネカ生分解性ポリマーGreen Planet(PHBH)は植物油を原料として微生物が産生する100%バイオマス由来のポリマーです。土中、海水中、嫌気環境などさまざまな環境下で良好な生分解性を示します。講演では、PHBH の特徴について紹介いたします。
② バイオマス素材「テラマック®」の展開 (16:00~16:30)
ユニチカ㈱ サステナブル推進室 テラマック推進グループ 岡 本 昌 司 氏
昨今バイオマスプラスチックへの関心がますます高まっておりますが、当社では25 年以上も前からバイオマスプラスチックの研究開発に取り組み、現在はポリ乳酸(PLA)を用いたバイオマス素材「テラマック®」において繊維、不織布、樹脂で事業展開しています。今回は最近の「テラマック®」の活用事例についてご紹介します。
③ 環境に優しい植物由来の生分解性ポリマー 酢酸セルロース (16:30~17:00)
㈱ダイセル マテリアルSBU アセチルBU 奥 村 浩 一 氏
酢酸セルロースは、植物由来のセルロースと自然界に存在する酢酸を原料とする天然由来プラスチックである。土壌や廃棄物中だけでなく、海洋中でも生分解性が確認されており、最終的に水と二酸化炭素に分解されるため、特に海洋プラスチックごみ問題への貢献が期待される。強度や透明性といった特性を生かして、幅広い用途で展開を目指す。
④ 花王のプラスチック容器包装 環境対応への取り組み (17:00~17:30)
花王㈱ 包装技術研究所 松 本 州 平 氏
2019 年に花王が発表したESG 戦略「Kirei Lifestyle Plan」について触れながら、花王がこれまでに実施してきた4R(Reduce, Reuse, Recycle, Replace)活動による環境対応への取り組みを紹介すると共に、花王の環境対応の中心となるフィルムタイプの包装容器開発、および、今後の新たなチャレンジとして取り組むフィルム容器によるReduce Innovation とRecycle Innovation による環境戦略について発表する。
申込要領
定 員 60名(申込先着順) コロナ禍対策のため、参加者人数は厳守いたします。
参 加 費 12,000円(消費税を含む。当日受付にていただきます)
申 込 先 〒536-8553 大阪市城東区森之宮1-6-50 (地独) 大阪産業技術研究所森之宮センター内
お問い合せ先 一般社団法人大阪工研協会宛 TEL(06)6962-5307 FAX(06)6963-2414
E-mail: info@osakaira.com https://osakaira.com
◎参加ご希望の方は申込書にて2021年7月1日(木)までにお申し込み下さい。
◎WEB(イベント情報)からの申込みも可能です。