イベント情報
第112回ニューフロンティア材料部会例会
高次構造制御による革新的マテリアル創製
―精密合成技術と高機能フィラーがもたらす高分子材料の最先端―
ご 案 内
有機材料の高機能化および新たな機能開発には、合成技術の精緻化に加え精密な分子設計による高次構造制御、ならびに分子レベルの分子間相互作用による配向制御、さらにはそれらの融合が不可欠です。近年、これらを駆使して高度に構造制御された材料が、ユニークで新たな機能を発揮し始めています。今回の例会では、それらを代表する2つの革新的なマテリアルとして、生体模倣型アクチュエーターや腸のような管状物質輸送系に応用可能な自励振動高分子ゲル、および分子の吸着や分離、ひいては電子伝導や光励起等の新たな機能発現が期待される多孔性配位高分子を取り上げ、それぞれ第一線でご活躍のお二方にご講演いただきます。また新製品・新技術紹介では、ガラス繊維、炭素繊維、およびセルロース繊維など従来用いられてきた高分子材料用フィラーの常識を超える特性を実現した、さまざまな製品化事例をご紹介いただきます。なお講演終了後に講師の方々を囲む、恒例の情報交換会は新型コロナウイルス感染拡大防止のため今回も中止とさせていただきます。実施に際しては引き続き新型コロナウイルス感染拡大防止に取り組みますので、ご協力をお願いいたします。
事業名 | 第112回ニューフロンティア材料部会例会 |
開催日 | 2022年3月1日(火) 13:00より |
場 所 | KKRホテル大阪 |
定 員 | 80名(申込先着順) コロナ禍対策のため、参加者人数は厳守いたします。 |
参加費 | 12,000円(消費税を含む。当日受付にていただきます) |
主 催 | (一社)大阪工研協会、ニューフロンティア材料部会 |
後 援 | (地独)大阪産業技術研究所 |
パンフレット | 【PDF】第112回ニューフロンティア材料部会例会 |
プログラム
◎ 話題提供
1.高分子ゲルの構造設計による自律機能を持つ4Dソフトマテリアル創成 (13:00~14:10)
(スピーカー) 東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学科 教授 吉 田 亮 氏
(コーディネーター) 大阪市立大学 教授 堀 邊 英 夫 氏
種々の機能や物性を持つ高分子ゲルの研究が盛んに行われている中で、自律機能を持つ新しいソフトマテリアルとして、心筋の拍動のように一定条件下で自発的に周期的リズム運動を行う高分子ゲル(自励振動ゲル)を開発した。分子設計による自己集合の制御という観点だけでなく、時間構造を含み「材料の中に散逸構造を作り出すシステムデザインによりユニークな機能を創出する4D 材料設計概念」を提唱し、自律機能材料としてその基盤研究を推進している。本講演では、自励振動ゲルの新規なバイオミメティック材料への展開について紹介する。
2.多孔性配位高分子(PCP/MOF)の商業化最新動向2022.3 〜気体や小分子を自在に操る材料科学〜 (14:10~15:20)
(スピーカー) 京都大学 高等研究院 物質―細胞統合システム拠点 特定准教授 樋 口 雅 一 氏
(コーディネーター) 和歌山大学 名誉教授 木 村 恵 一 氏
二酸化炭素や水素、匂い成分など地球環境や私たちの生活に関わる気体・小分子が多くあります。本講演では、これらの気体・小分子を自在に扱うことが可能と言われる多孔性配位高分子(PCP/MOF)と名付けられた材料の商業化の最新動向を中心にお話し致します。
◎ 新技術・新製品紹介
① 木材パルプが主原料である生分解性に優れるセルロース製品 (15:30~16:00)
レンゴー㈱ 中央研究所 研究企画部 田 嶋 宏 邦 氏
環境・海洋マイクロプラスチック問題が注目されているなか、木材パルプが主原料である生分解性に優れるセルロース製品が見直されている。レンゴーでは、セルロースのフィルム(セロファン)に加え、その製造技術を基盤としたセルロース粒子「ビスコパール®」や環境対応パッケージ「REBIOS ®」を市場に送り出している。また開発を進めているセルロースナノファイバーも含めて紹介する。
② サーキュラーエコノミーに対応するセルロースファイバー成形材料開発 (16:00~16:30)
パナソニック㈱ マニュファクチャリングイノベーション本部 浜 辺 理 史 氏
植物由来、高強度の特徴を生かせるセルロースに着目し、環境負荷の小さい軽くて強いセルロースファイバー樹脂を開発、家電業界で初めて量産導入を実現した。樹脂融液中での解繊・変性・分散一貫処理技術による水を使用しない全乾式プロセスを確立し低コスト化を実現している。また、特性としても強度、デザイン性が高い材料となっている。
③ 放熱性に優れる炭素繊維複合材料の開発 (16:30~17:00)
東レ㈱ 複合材料研究所 本 間 雅 登 氏
当社は炭素繊維複合材料(CFRP)の放熱性を金属同等まで高める高熱伝導化技術を開発した。CFRP は軽量・高強度・高剛性の素材であるが、金属に対して熱伝導性に劣るなどの機能面で不利な項目があるため、これをカバーする付加的な要素技術が必要となっている。超軽量構造体である“CFRF”の開発事例をあわせて紹介させていただきます。
④ 東洋紡エンプラ材料のご紹介 ー軽量化技術の取り組みー (17:00~17:30)
東洋紡㈱ モビリティソリューション本部 岩 村 和 樹 氏
近年、自動車を取り巻く状況は大きく変化しており、特に省エネルギーや地球温暖化への対応の要求はますます高まっています。特に樹脂による環境問題への対応として、軽量化の技術開発、改良が続けられています。今回は弊社エンプラ材料の軽量化への取り組みを、発泡改質技術を中心にご紹介させていただきます。
申込要領
定 員 80名(申込先着順) コロナ禍対策のため、参加者人数は厳守いたします。
参 加 費 12,000円(消費税を含む。当日受付にていただきます)
申 込 先 〒536-8553 大阪市城東区森之宮1-6-50 (地独) 大阪産業技術研究所森之宮センター内
お問い合せ先 一般社団法人大阪工研協会宛 TEL(06)6962-5307 FAX(06)6963-2414
E-mail: info@osakaira.com https://osakaira.com
◎参加ご希望の方は申込書にて2022年2月15日(火)までにお申し込み下さい。
◎WEB(イベント情報)からの申込みも可能です。