イベント情報
初心者のための有機分析実習セミナー
有機物質は私たちの生活空間を取り巻いており、食品や天然物類、プラスチックなど高分子基礎資材における原料や組成物など、数多くの有機化合物が日常を支えています。また、今日の最先端技術を具現化する重要な材料となり、有機半導体や光学材料、液晶材料、生理活性物質などとして活発に開発が進められ、エレクトロニクスやオプティクス、太陽電池などのエネルギー変換分野、情報記録表示や医薬品など幅広い分野で、有機化合物が利用されています。そして、新規な有機材料の合成や高機能化のための開発研究、有機材料に関わる問題の解決や課題の解明などにおいては、有機化合物の分子構造分析、組成分析、物性評価など、各種の有機分析技術が不可欠です。
そこで、有機材料の合成開発や有機化合物に関わる課題に取り組む際に必要となる分析装置や測定装置をより広く知っていただき、役立ていただくことを目的として、有機分析実習セミナーを企画いたしました。代表的な分析装置類の測定原理、試料調製法、測定操作法、解析法、用途や応用事例などについて、(地独)大阪産業技術研究所の研究職員が解説し、実習をいたします。
特に本セミナーでは、これらの分析法について初心者の方々を対象とし、わかりやすく解説し、基礎的な実習を行います。これから有機物質に関わる研究開発や品質管理に携わる方々、また異分野の方々でも、各種の分析技術に触れ、知識を得ることで、今後の業務において有効に有機分析を活用する足掛かりとしていただければ幸いです。ぜひこの機会に受講下さいますようご案内申し上
げます。
なお、社会状況に鑑み、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に努めながら実施してまいります
ので、ご協力をよろしくお願いいたします。
事業名 | 初心者のための有機分析実習セミナー |
開催日 | 2022年11月24日(木)、25日(金) 2日間 |
場所 | (地独)大阪産業技術研究所 森之宮センター |
主催 | (一社)大阪工研協会 |
後援 | (地独)大阪産業技術研究所 |
協賛 | (一社)近畿科学協会、ファインケミカルズ研究会 |
パンフレット | 【PDF】有機実習セミナー |
- スケジュール -
有機分析全般の種類などの概論、セミナーの進め方についての具体的な説明の後、4 班のグループに分かれ、2 日間で分析実習1時限~6時限を通し、以下の6 種類の実習項目について、順次ローテーションの方式で、すべてを受講していただきます。
実習項目:[A]液体クロマトグラフィー質量分析、[B]ガスクロマトグラフィー質量分析、[C]有機元素分析、[D]紫外・可視・近赤外分光、 [E]赤外分光、 [F]核磁気共鳴分光
11月24日(木) | 11月25日(金) |
9:10~ 9:55 講義 有機分析全般 | 10:00~12:00 分析実習 4時限 |
10:00~12:00 分析実習 1時限 | 12:45~14:45 分析実習 5時限 |
12:45~14:45 分析実習 2時限 | 15:00~17:00 分析実習 6時限 |
15:00~17:00 分析実習 3時限 | 17:00~17:10 アンケート |
全体の定員は20 名とさせていただきます。
実習では作業をともないますので、白衣や作業上着などの持参をお願いします。
- 内容紹介 -
[講義]有機分析の種類と概要
大阪産業技術研究所 高尾 優子
有機系の化合物や材料に関わる合成開発、課題の解明などにおいて、よく使用される機器分析法をまず全般的に紹介し、初心者の方々が必要に応じて上手くそれらを利用できるよう、実践的な観点から、主な分析法の種類と位置付けについて説明します。
[A]液体クロマトグラフィー質量分析(LC-MS)
大阪産業技術研究所 靜間 基博、岩井 利之,川野 真太郎
高速液体クロマトグラフで分離した成分を質量分析するLC-MS は混合物の定性・定量分析に広く使用されています。本講ではLC-MS の種類と特徴を知り、基本的な取り扱いを実習します。
[B]ガスクロマトグラフィー質量分析(GC-MS)
大阪産業技術研究所 三原 正稔、中井 猛夫
ガスクロマトグラフ(GC)で分離させた成分を質量分析(MS)することで、各成分の定性、定量分析が行えます。本講では、GC-MS の原理と測定について、実習を交えて解説します。
[C]炭素・水素・窒素(CHN)有機元素分析
大阪産業技術研究所 伊藤 貴敏、中尾 秀一
有機化合物を完全燃焼させ、生成する燃焼ガスから試料中の炭素(C)、水素(H)、窒素(N)の含有量を正確に測定する分析手法です。本講では、装置の原理と操作法・使用事例などについて、実習を交えて解説します。
[D]紫外・可視・近赤外分光分析(UV-VIS-NIR)ならびに測色
大阪産業技術研究所 吉村 由利香、大江 猛
紫外・可視・近赤外分光分析は、試料に紫外~近赤外の光を照射し、その吸収によって分子の電子状態を調べます。得られたスペクトルから物質の濃度、反応速度、色彩などがわかります。本講では、その測定原理を解説し、透過測定法・反射測定法、その応用について実習します。
[E]赤外分光分析(FT-IR)
大阪産業技術研究所 森脇 和之
赤外分光法は、物質に赤外光を照射し、透過または反射した光を測定することで、試料の構造解析や定量を行う分析手法です。本講では、FT-IR の原理と種々の測定法について、基礎的な解説ならびに実習を行います。
[F]核磁気共鳴スペクトル測定(NMR)
大阪産業技術研究所 松元 深、隅野 修平
NMR は超電導磁石の強力な磁場の中に置いた試料にパルス状のラジオ波を照射し、スペクトルを得る分光法で、試料の分子構造解析などに用います。本講では、NMR の原理と試料調製・測定法について基礎的な講義と実習を行います。
申込要領
◎受 講 費
大阪工研協会会員 36,700円
協 賛 団 体 会 員 36,700円
一 般 47,400円
(テキスト、消費税を含む)
◎定 員………20名(申込先着順)
◎申込締切日……2022年11月10日(木)
◎申 込 方 法 …… 申込書に必要事項を明記のうえお申し込み下さい。
WEB(イベント情報)からの申込みも可能です。
◎申込・問合せ先…( 一社) 大阪工研協会
〒536-8553 大阪市城東区森之宮1-6-50
大阪産業技術研究所 森之宮センター内
大阪工研協会 講習会事務局 TEL06-6962-5307 FAX06-6963-2414
E-mail:info@osakaira.com
https://osakaira.com
◎送 金 方 法………銀行振込または現金書留
(三菱UFJ銀行今里北支店 普通預金 口座0979828
「大阪工研協会講習会事務局」名義)をご利用下さい。
◎受 講 券……受講費払込みと同時に発行いたします。
お申し込みいただいたお名前等の個人情報は、受講確認および今後の講習会ご案内以外の目的には使用いたしません。